すばらしい私たちの先祖の古代人たち
皆さん、不思議に思ったことはありませんか?
お日さまはいつ、どこから生まれたの?空は、宇宙は、木や草、虫、動物、人間はいつからいるの?どこからきたの?昔々のそのまた昔の大昔、私たちの先祖の古代人達も、同じように不思議に思ったに違いありません。朝、決まって東の空から登る太陽は、果てしなく照らし続けているのに、光も熱もすこしも減りはしない。いったい誰がいつ太陽をつくったのかしら。夜ごとに、月の光も満ちたりかけたりしながら神秘なささやきかけをしていました。山や川、空とぶ鳥、地にひそむ虫、花がさき実をむすぶ。自然の様々な営みを遠い私たちの先祖は、澄んだ目で見て豊かな想像をふくらませていたのでしょう。
また途方もなく大きな宇宙から見れば、朝顔の花の種よりも小さいわたしたち。しかし、確かに今ここに生きている、この不思議!自分で生まれてきたのでもなければ、夜眠っているあいだも生かされていて、朝になればまた目覚めがおとずれます。自分で生きているのではなく生かされている!!古代人は直感でこう感じ取りました。それだけ素直でつつましい人々は、この事を常に忘れませんでした。我が国だけがもっているすばらしい文化が、遠い昔から親から子へ、また次の世代と語りつがれてきたのです。
それを今から1300年前、元明天皇の御代に語りつがれてきたのです。これが「古事記」というわが國で一番古い大切な書物です。昔むかしの大昔も、悲しいこと、つらいこと、こわいこともおきました。そんなときも私たちの遠い遠いご先祖さまである日本の古代人は、明るくたくましく苦しみ悲しみを乗り越えて生きてきました。それは、いつも自分たちを生かしてくれている、目には見えないが一番確かにある善いことばかりの神様の世界が視ていたからです。
自分の命も、周りの人も物もみんな、その善いことばかりの世界からいただくことを知っていました。だから、どんなときも、うれしいな、ありがとうと、よろこび感謝して努力しました。すると、本当にみんな、善くなっていきました。私たちのご先祖の古代人たちは、すごく素晴らしかったのです。目に見えない、すべてが備わったみんなが、仲良くたのしく暮らせる世界を地上にも創ろうとして、建国してくださったのが、大和(みんな仲良し)の国、日本の国だということを、「日本の神話」は教えてくれています。
出雲井 晶著 教科書が教えない
日本の神話より
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